金山寺客殿

金山寺客殿

金山寺は奈良時代の天平勝宝元年(749)に孝謙天皇の勅願により報恩大使によって開かれた天台宗の古刹で、岡山県下でも最高の格式と歴史を誇る寺院であります。平安時代には、臨済宗を開かれた栄西禅師が住職を務め、自身の研鑽された天台密教葉上流の奥義を伝える伝法灌頂の儀式を金山寺にて開かれました。また、戦国時代には宇喜多直家公の寄進により、本堂(平成24年に焼失)と護摩堂が建築され、白耆の大山寺と比叡山を復興された名僧の豪円僧正が住職を務めました。

この1300年の歴史を誇る金山寺の迎賓館に当たるのが客殿で、江戸時代に池田藩の寄進により建築されました。住職住居の庫裏と、藩主が滞在するために作られた客殿・茶室は貴重な襖絵や書院を備えております。

内仏殿(灌室)

内仏殿は、阿弥陀如来を祀り住職の自行をする為の仏間です。また、栄西禅師依頼伝わる天台密教葉上流の伝法灌頂を執り行う為の専用の建築を備え、灌頂室を略して灌室と申し上げます。金山寺灌室は、全国に伝わる葉上流の根本道場であり、灌室を有するのは全国の天台宗寺院でも格式のある大寺のみであります。天井に吊るされている天蓋(てんがい)は、葉上流の灌頂に使用されるもので、平成31年に260年ぶりに解体修理いたしました。

阿弥陀如来三尊・・・背後に二十五菩薩の來迎図、背面には阿弥陀経(小経)に説く極楽図が書かれている。作画は、江戸時代に活躍した狩野派の画家の岩本法眼で、灌室設備に携わった傑僧・比叡山鶏足院覚深の指示によって作図されている。

阿弥陀三尊(観音・勢至・阿弥陀仏)

天蓋図

書院

藩主が夏季に滞在される間で、背景に鷹の図、対面に襖絵がある。襖絵は逆遠近法を用いた動く襖絵で、狩野派のお家芸である。四幅の中に数点動く絵がある貴重な品で、現存するのは珍しい。尚、当寺の作画は全て岩本法眼である。

鷹の図

鷹の図

動く襖絵   

動く襖絵例

中ほどの机の長さが変わります。

マップ

三重塔が見えたら、この看板を目印にお越しください。この看板を右に進むと、山門前に5台分の駐車場があります。
金山寺道案内看板
この看板を右に曲がらず真っすぐに道なりに進むと、護摩堂横の50台スペースの駐車場に入る看板があります。
金山寺マップ

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